スマイル博士のちょっといい歯の話D
なぜ歯並びが悪くなるのか(不正咬合の原因について) その1
遺伝的要因
骨格および歯の大きさは遺伝します。
従いまして、ご両親の歯並びが悪ければ、お子様の歯並びも悪くなる可能性は高くなります。
また、ご家系に大変下顎の大きい方がいますと、お子様の下顎が大きく成長する可能性があります。
後天的要因
その1 乳歯の早期喪失
乳歯は噛む機能の他に下からはえてくる永久歯の場所取りをしています(図1)。
その結果乳歯、特に第二乳臼歯(E=真中から数えて5番めの歯)が虫歯などで早期に喪失してしまうと、
第一第臼歯(6)が前に移動してきます。その結果、Eの下からはえてくる第二小臼歯(7)のはえてくるスペースがなくなります。(図2)
一度第一第臼歯が前に動いてしまうとその後ろにある第二大臼歯も骨の中で前に動いてしまいます。
その2 乳歯の晩期残存
乳歯が遅くまで残っていても永久歯がはえる邪魔になり、歯並びが悪くなることもあります。(図4)
その3 アデノイド、扁桃腺肥大
最近の研究では、アデノイドがあると出っ歯、開咬(前歯が噛んでいない噛み合わせ)になりやすく、
扁桃腺肥大があると受け口になり易いという報告があります。
いつも唇を閉じて鼻呼吸ができない方は、耳鼻科の専門医にご相談下さい。
続きは次回に!